新横浜公園と鶴見川多目的遊水地

新横浜公園と鶴見川多目的遊水地 その他の短編作品

日産スタジアムを含む「新横浜公園」は、治水(ちすい)対策として整備された多目的遊水地の中に建設されています。
鶴見川流域は、古来から洪水被害が多く発生する地域であり、治水対策が、大きな課題となっていました。
下流地域だけで取組みをしても、川の氾濫を制御しきれないため、中流域での対策として建設されたのが、「鶴見川多目的遊水地」、いわゆる「新横浜公園」です。
河川が増水した際に、一時的に河川の水を溜めておき、氾濫被害を低減させる機能を持っています。
新横浜公園内にあるスタジアムは、高床式の形で、大規模な増水時は、スタジアムの下の駐車場スペースにまで水が流れ込む仕組みになっています。
新横浜公園は、今までも、年に1回から3回、大雨や台風などで湛水(たんすい)していますが、平成26年、2014年の10月6日の台風18号の時は、鶴見川流域に300mmを越える大雨が降り、鶴見川多目的遊水地に、15回目の流入がありました。その時の流入量は、およそ153万6千 立方メートルで、これは、東京ドーム約1杯分、多目的遊水地建設以来の最多量を記録しました。
しかしそのおかげで、鶴見川中流や下流の決壊(けっかい)や洪水を防ぐことが出来たのです。
多くの人々が、スポーツを楽しめる新横浜公園ですが、この公園自体が洪水から街を守るための安全・安心の装置だったのです。

協力:NPO法人鶴見川流域ネットワーキング(TRネット)、国土交通省京浜河川事務所鶴見川流域センター 
制作・著作:港北ふるさとテレビ局(2015年制作) 
ナレーション:水野奈美

タイトルとURLをコピーしました